この記事では、なぜミラーレス一眼が暗い場所での撮影でスマホと一線を画すのか、その根本的な理由から丁寧に解説します。仕組みを理解すれば、あなたの選択に自信が持てるようになり、夜景や室内での撮影が楽しみに変わるはずです。
さらに、予算に応じた失敗しないカメラの選び方から、三脚がなくてもブレずに撮れる具体的な撮影設定やコツまで、あなたが抱える「選ぶ不安」と「使う不安」の両方を解決します。この記事一本で、暗所撮影に関する悩みはすべて解消されるでしょう。
本記事は、理論から実践まで、あなたがステップバイステップで理解できるよう構成されています。難しい専門用語は極力使わず、すぐに役立つ情報に絞ってあるので、きっとあなたの「暗いところが苦手」を克服できます。
今まで諦めていた感動的な一瞬を、その手で残すための第一歩を、ここから踏み出してみませんか?
なぜミラーレス一眼は暗いところの撮影に最適?スマホとの決定的違い
「夜景や薄暗い室内で写真を撮ったら、なんだかザラザラ…」「子供の寝顔を撮りたいのにブレてしまう…」スマートフォンのカメラ性能は向上しましたが、暗いところでの撮影には、まだ限界を感じることが多いでしょう。
この記事では、なぜミラーレス一眼がそうした悩みを解決できるのか、その理由をスマホとの決定的な違いから解説します。光を操るための3つの要素を知れば、あなたもきっとミラーレス一眼が欲しくなるかも知れません。
理由① 光を取り込む量が違う「センサーサイズ」
写真を撮るときの画質を左右する最も重要な部品が「センサーサイズ」です。これは、レンズから入った光を受け止める電子部品のことで、このセンサーが大きいほど、より多くの光を一度に集められます。
スマホのセンサーに比べて、ミラーレス一眼のセンサーは圧倒的に大きいのが特徴です。
光を多く集めて、写真が鮮やかに
センサーサイズが大きいことで、具体的には以下のようなメリットが生まれます。
- 暗所でも明るく鮮明な写りを実現
- 色の階調やディテールが豊かになり、深みが増す
- 背景のボケ味をより美しく、大きく表現可能
この画質の”土台”の違いこそが、スマホでは表現しきれない、なめらかで高品質な写真を生み出す源泉です。
理由② ノイズを抑え明るく写す「高ISO感度耐性」
「ISO(イソ)感度」とは、センサーが捉えた光を電気的に増幅させる能力のことです。この数値を高く設定すると、暗い場所でも写真を明るく写せます。
しかし、感度を上げすぎると写真がザラザラになる「ノイズ」が発生しがちで、スマホ撮影で画質が荒れるのはこれが主な原因です。
画質を犠牲にせず、明るさだけをアップ
高いISO感度耐性は、暗所での撮影に次のような恩恵をもたらします。
- 夜景や室内でもクリアな画質を維持
- 手ブレや被写体ブレを効果的に抑制
- 撮影後の編集(レタッチ)でも画質が劣化しにくい
これは、暗いシーンでの”失敗”を劇的に減らしてくれる強力な武器と言えるでしょう。
理由③ 美しいボケ味も生む「F値の低いレンズ」
暗い場所での撮影では、カメラ本体の性能だけでなく「レンズ」も極めて重要です。「F値(エフち)」は光を取り込むための”通り道”の広さを示し、数値が小さいほど多くの光を取り込めます。
スマホのカメラと違い、ミラーレス一眼はレンズを自由に交換できるのが大きな魅力です。
プロみたいな”背景ボケ”を手に入れる
F値の低いレンズを装着できることで、撮影者はいくつものメリットを手にします。
- 暗い場所でも手ブレを抑えて明るく撮影可能
- 被写体を際立たせる、とろけるような背景ボケ
- 被写体がシャープに写り、立体感が生まれる
これにより、単に記録するだけでなく、意図した通りの「作品」を撮る楽しみが生まれます。
暗いところに強いミラーレス一眼の失敗しない選び方【最重要3ポイント】

ミラーレス一眼がなぜ暗い場所での撮影に強いのか、その理由をご理解いただけたかと思います。しかし、知識だけあっても、いざ選ぶとなると無数の選択肢に圧倒されてしまうかもしれません。
そこでこのセクションでは、暗いところに強いミラーレス一眼を選ぶ上で、絶対に外せない3つの最重要ポイントに絞って解説します。ここを押さえておけば、あなたの撮影スタイルに合った、後悔しない一台を見つけられるでしょう。
ポイント① 画質最優先なら「フルサイズ」、携帯性なら「APS-C」
前のセクションで解説した「センサーサイズ」には、いくつかの規格が存在します。その中でも、ミラーレス一眼で主流となっているのが「フルサイズ」と「APS-C」です。この2つのどちらを選ぶかが、カメラ選びにおける最初の、そして最も大きな分岐点となります。
それぞれの特徴を理解し、自分の撮影スタイルと照らし合わせましょう。
「フルサイズ」の圧倒的な画質と価格
プロのフォトグラファーも愛用するフルサイズセンサー。その最大のメリットは、やはり画質にあります。
- 暗所でのノイズ耐性が非常に高い
- より豊かな階調と広いダイナミックレンジ
- 背景が大きくボケる、とろけるような描写
価格や本体サイズは大きくなる傾向にありますが、最高の画質を求めるなら間違いのない選択肢です。
「APS-C」の優れたバランスと携帯性
一方、APS-Cセンサーは、画質と携帯性のバランスに優れた非常に人気の高い規格です。
- 小型・軽量で持ち運びやすいモデル多数
- カメラ本体やレンズの価格が比較的安価
- 近年はフルサイズに迫る暗所性能を持つ機種も
画質にもこだわりたいけれど、気軽に持ち歩きたい。そんな方に最適な、現実的な選択肢と言えるでしょう。
ポイント② 暗闇でもピントを逃さない「AF(オートフォーカス)性能」
どれほど高画質なセンサーを積んでいても、ピントが合っていなければ写真として成立しません。特に光の量が少ない暗いシーンでは、カメラのAF(オートフォーカス)性能がシビアに問われます。
せっかくのシャッターチャンスを逃さないためにも、ピント合わせの性能は必ずチェックすべき重要なポイントです。
チェックすべきAF性能のポイント
暗いところに強いカメラを選ぶ際は、カタログなどで以下の性能を確認することをおすすめします。
- 「低輝度AF限界値」がマイナスであること
- 人物や動物の瞳を自動で追う「瞳AF」対応
- AFエリア(測距点)が画面を広くカバー
これらの性能が高いほど、暗いシーンでも迷わず、撮りたいと思った瞬間に正確なピント合わせが可能です。
ポイント③ 夜景撮影におすすめは?「レンズキット」の見極め方
ミラーレス一眼は、カメラ本体とレンズがセットになった「レンズキット」として販売されていることが多くあります。
しかし、付属のレンズが必ずしも夜景撮影などの暗所撮影に向いているとは限りません。キットに含まれるレンズが、自分の目的に合っているかを見極める知識も必要です。
キットレンズの「F値」と「手ブレ補正」を確認しよう
レンズの仕様表を見る際は、特に以下のポイントに注目してください。
- 広角側のF値がF3.5よりも小さいか
- ズームしてもF値が変わらない「F2.8通し」なら理想的
- 強力な「手ブレ補正機構」が内蔵されているか
もしキットレンズの性能に不安がある場合は、将来的にF値の低い「単焦点レンズ」を追加購入することも視野に入れると良いでしょう。
夜景や室内撮影に!暗所に強いおすすめミラーレスを価格帯別に厳選
カメラ選びのポイントが分かったところで、いよいよ具体的な選択肢を見ていきましょう。ここでは特定の機種名ではなく、「暗いところに強い」という基準で、主要メーカーが各価格帯でどのような特徴を持つカメラを展開しているのかを解説します。
高価なプロ機から、はじめの一台に最適な高コスパ機まで、あなたの予算に合う選択肢がきっと見つかるはず。各社の哲学や強みを知り、最高のパートナー選びにお役立てください。
【予算15万円以下】はじめの一台に最適な高コスパモデル
カメラの楽しさを知るための、まさに登竜門となる価格帯です。このクラスでは、小型軽量なAPS-Cセンサー搭載機が中心。スマートフォンとは一線を画す美しい写りと、各社の使いやすさへの工夫が光ります。
「暗いところで撮る」基本性能をしっかり押さえた、個性豊かなメーカーの特徴を見ていきましょう。
SONY(ソニー)の特徴
この価格帯でも、上位モデル譲りのオートフォーカス(AF)技術を惜しみなく投入しているのがソニーの強みです。
- 高速・高精度で被写体を逃さないAF性能
- 将来のステップアップも安心な豊富なレンズ群
- コンパクトなボディに最新技術を凝縮
動き回るお子様やペットなど、ピント合わせが難しいシーンでも安心してシャッターを切れるでしょう。
Canon(キヤノン)の特徴
カメラ初心者でも直感的に扱える、ユーザーフレンドリーな操作性に定評があります。
- スマホのように分かりやすいメニュー画面
- 人物の肌を美しく見せる、温かみのある色再現
- 手に馴染みやすい、小型軽量なボディ設計
難しい設定はカメラに任せて、「撮る楽しさ」を存分に味わいたい方に最適なメーカーです。
Nikon(ニコン)の特徴
長年のカメラ作りで培われた、信頼性の高い堅牢な作りと、自然な写りが魅力です。
- しっかりと握れるグリップで安定した撮影が可能
- 過酷な環境でも安心感のある、堅牢なボディ
- 見たままの光景を忠実に再現する、自然な色合い
道具としての信頼感を重視し、じっくりと被写体に向き合いたい方におすすめできます。
OLYMPUS(OM SYSTEM)の特徴
他社よりもセンサーサイズが小さい「マイクロフォーサーズ」規格を活かした、圧倒的な機動力が武器です。
- レンズを含めたシステム全体が非常に小型軽量
- 強力なボディ内手ブレ補正で、暗所での手持ち撮影に強い
- アートフィルターなど、カメラ内で完結する多彩な表現機能
三脚を使わず、フットワーク軽く様々な場所へ撮影に出かけたいアクティブな方にぴったりです。
FUJIFILM(富士フイルム)の特徴
フィルムメーカーとしての歴史に裏打ちされた、唯一無二の色表現で多くのファンを魅了します。
- 多彩な「フィルムシミュレーション」で撮ったまま美しい色に
- 所有する喜びを満たす、クラシカルで美しいデザイン
- シャープでキレのある、高精細な描写力
撮影後の編集に頼らず、カメラで生み出す「色」や「雰囲気」を大切にしたい方に最適な選択肢です。
【予算15~30万円】本格的な趣味に!表現力が格段に上がる高性能モデル
写真撮影を本格的な趣味として楽しみたい方に向けた、最も競争の激しい価格帯です。高性能なAPS-C機に加え、フルサイズセンサー搭載機も現実的な選択肢に入り、表現の幅が格段に広がります。各社の個性がより色濃く反映された、魅力的なモデルが揃っています。
SONY(ソニー)の特徴
この価格帯では、コンパクトなフルサイズ機という強力な選択肢を提示してきます。
- 小型ボディにフルサイズセンサーを搭載したモデルが射程圏内
- 最先端のAI技術を駆使した、高精度な被写体認識AF
- 動画クリエイターからも支持される、先進の映像性能
携帯性と最高の画質を両立させたいという、贅沢な悩みに応えてくれるメーカーです。
Canon(キヤノン)の特徴
フルサイズ機のエントリーモデルが充実しており、プロ機に迫るAF性能を体感できます。
- 上位モデルから受け継いだ、賢い被写体検出AF
- 静止画も動画も高いレベルでこなす、バランスの取れた性能
- ユーザーの意図を汲む、洗練された操作体系
最新技術を手軽に楽しみつつ、本格的なフルサイズ撮影を始めたい方におすすめです。
Nikon(ニコン)の特徴
「ファインダーを覗いて撮る」というカメラの基本を大切にした、質実剛健なモデルが魅力です。
- 光学メーカーならではの見やすく自然なEVF(電子ビューファインダー)
- 高画素と高感度性能を両立した、優れた描写力を持つセンサー
- 長時間の撮影でも疲れにくい、計算されたグリップ形状
じっくりと撮影に集中し、一枚一枚のクオリティを追求したい写真愛好家に応えてくれます。
OLYMPUS(OM SYSTEM)の特徴
プロユースも想定した、高い信頼性と機動力がこの価格帯での強みです。
- 厳しい環境下でも撮影を可能にする、強力な防塵防滴性能
- 三脚なしで高解像写真を撮れる「手持ちハイレゾショット」
- 他社の追随を許さない、圧倒的な手ブレ補正能力
登山やキャンプなど、アウトドアで本格的な撮影を楽しみたいなら、最有力候補となるでしょう。
FUJIFILM(富士フイルム)の特徴
アナログな操作感と、4000万画素を超える高解像APS-Cセンサーで独自の地位を築きます。
- 電源OFF時でも設定がわかる、クラシックなダイヤル操作
- フルサイズに迫る、あるいは凌駕するほどの解像感
- 記憶色を美しく再現する、多彩なフィルムシミュレーション
効率よりも「写真を撮る体験」そのものを愛するユーザーから、熱狂的に支持されています。
【予算30万円以上】妥協なき最高画質!プロも選ぶ本格フルサイズモデル
画質、速度、操作性、信頼性。その全てにおいて一切の妥協をしたくない、プロフェッショナルや本物志向のハイアマチュアに向けた領域。各社が持つ技術の粋を集めた、まさに「最強」と呼ぶにふさわしいフラッグシップ級の性能を体感できます。
SONY(ソニー)の特徴
「高解像度」「高感度」「高速連写」など、目的に特化したプロフェッショナルツールを用意しています。
- 用途別に最適化された、多様なフラッグシップモデルの展開
- 被写体を粘り強く捉え続ける、異次元のAF性能
- 映画制作にも使われる、本格的な動画撮影機能
自分の撮影分野が明確なプロにとって、最も頼りになるパートナーとなり得ます。
Canon(キヤノン)の特徴
どんな現場でも安定した結果を出すことを求められる、プロ向けのバランスの取れた高性能機が揃います。
- 静止画と動画、双方で最高峰の性能を両立
- 8K動画などの先進機能をいち早く搭載するチャレンジ精神
- 過酷な使用にも耐える、高い信頼性と耐久性
報道、スポーツ、ブライダルなど、失敗が許されない現場でプロから絶大な信頼を得ています。
Nikon(ニコン)の特徴
決定的瞬間を確実に捉えるための高速性能と、プロのワークフローに応える操作性が光ります。
- シャッターチャンスを逃さない「ブラックアウトフリー撮影」
- 光学性能を極限まで追求した、高品質なZマウントレンズ群
- プロの要求に応える、カスタマイズ性の高い操作系統
最高の道具で、最高の瞬間を追い求めたいフォトグラファーにとって、これ以上ない選択肢です。
OLYMPUS(OM SYSTEM)の特徴
フルサイズとは異なる土俵で、「機動力」と「耐久性」を極限まで高めています。
- 過酷な環境に耐える圧倒的な耐候性
- 野生動物などを認識する、インテリジェントな被写体検出AF
- 手持ち撮影の限界を広げる、驚異的な手ブレ補正
画質以上に、過酷な自然環境の中で「撮りきること」を最優先するネイチャーフォトグラファーに最適です。
FUJIFILM(富士フイルム)の特徴
フルサイズセンサーをも超える「中判(ちゅうばん)センサー」搭載機という、唯一無二の選択肢を提供します。
- 異次元の解像度と階調表現を誇る、中判センサーモデル
- プロのスタジオ撮影などで求められる、卓越した質感描写
- 高速性能を追求した、プロ向けAPS-Cフラッグシップも展開
広告やファインアートなど、究極の画質が求められる世界で活躍するフォトグラファーに選ばれています。
もうブレない!暗いところで写真を撮るための魔法のカメラ設定とコツ
暗いところに強いミラーレス一眼を手に入れても、カメラ任せのオート撮影だけでは、その性能を100%引き出せているとは言えません。ここでは、暗所撮影の成功率を劇的に上げるための、具体的なカメラ設定と撮影のコツを解説します。
「なんだか難しそう…」と感じる専門用語も、一つひとつ丁寧に説明するのでご安心ください。この「魔法」のようなテクニックを覚えれば、あなたの写真は見違えるほど変わるでしょう。
これだけ覚えればOK!Mモードでの絞り・SS・ISOの黄金比
暗い場所を思い通りに撮るための第一歩、それが「M(マニュアル)」モードの活用です。カメラに光を取り込むための3要素、「絞り(F値)」「シャッタースピード(SS)」「ISO感度」を自分でコントロールすることで、狙い通りの明るさの写真が撮れるようになります。
この3つの関係性(露出の三角形)を理解することが、上達への一番の近道です。
絞り(F値)の設定:まずは「開放」で光を取り込む
暗い場所での撮影では、まずレンズが持つ能力を最大限に引き出し、光をできるだけ多く取り込むことが基本です。
- F値を一番小さい数値に設定する(絞りを開放する)
- レンズが持つ「明るさ」のポテンシャルを100%発揮
- 背景が最も大きくボケるため、被写体を際立たせる効果も
この「絞り開放」が、暗所撮影における設定のスタートラインとなります。
シャッタースピードの設定:ブレない限界を探る
次に、写真がブレないギリギリのラインまでシャッタースピードを遅く設定し、光を取り込む時間を稼ぎます。
- 手持ち撮影の目安は「1 ÷ 焦点距離」秒
- 手ブレ補正機能があれば、さらに2〜3段分遅くできる
- 被写体が動く場合は、速めの設定が必要あり
例えば、50mmのレンズなら「1/50秒」が基本。この数値を基準に調整していきましょう。
ISO感度の設定:画質を見ながら明るさを最終調整
絞りとシャッタースピードを決めたら、最後にISO感度で全体の明るさを仕上げます。ISO感度は、画質とのトレードオフです。
- 絞りとSSで適正な明るさにならない場合に最後の手段として上げる
- ノイズが目立たない、自分が許容できる上限値を見つける
- 最近のカメラはISO3200や6400でも十分実用的な画質
「絞りとSSは表現のため、ISOは明るさ調整のため」と覚えると、設定がスムーズになります。
三脚不要!手ブレを激減させるカメラの構え方と撮影テクニック
三脚が使えない場面は意外と多いもの。しかし、正しい構え方とちょっとしたコツを知るだけで、手ブレは驚くほど抑えられます。高価な機材がなくても、今すぐ実践できるプロのテクニックをご紹介します。
基本の構え:体でつくる「人間三脚」
カメラを体から離さず、一体化させることが、手ブレを防ぐ上で最も重要です。
- 両脇をしっかりと締めて、腕を体に固定する
- ファインダーを覗き、額もカメラにつけて支持点を増やす
- 左手はレンズを下から、手のひ全体で包むように支える
この3点を意識するだけで、安定感が格段に向上するのが分かるはずです。
環境の利用:身の回りのすべてを味方につける
自分の体だけでなく、周りの環境を最大限に利用してカメラを固定しましょう。
- 壁や柱に体を預けたり、もたれかかったりする
- テーブルや手すり、カバンの上にカメラを置いて撮影する
- しゃがんで膝を立て、その上に肘を置いて固定する
少しでも安定する場所を探す癖をつけることが、暗所撮影の成功率を上げます。
シャッターの押し方:ブレは「押す瞬間」に生まれる
意外と見落としがちなのが、シャッターボタンを押す瞬間に発生するブレです。
- ボタンを「叩く」のではなく、指の腹で「ゆっくり押し込む」
- シャッターを切る瞬間に、そっと息を止める
- 「2秒セルフタイマー」を使い、指が離れた後に撮影する
特にセルフタイマーは、三脚がない時の夜景撮影などで絶大な効果を発揮します。
AFが迷う時の最終手段!MFで星空や夜景にピントを合わせる方法
星空や遠くの夜景など、暗すぎてピントを合わせる対象が小さい場合、AF(オートフォーカス)が効かなくなることがあります。そんな時に頼りになるのが、自分でピントを合わせる「MF(マニュアルフォーカス)」です。
MFを使いこなせれば、撮影できる領域が大きく広がりますよ!
MFの基本手順とピント拡大
最近のミラーレス一眼は、MFを強力にサポートする機能が充実しており、初心者でも安心です。
- カメラとレンズのフォーカスモードを「MF」に切り替える
- 液晶モニターやファインダーの表示を「拡大」させる
- フォーカスリングをゆっくり回し、像が最もシャープになる点を探す
一番明るい星や、建物の灯りなどをターゲットに拡大表示して合わせるのがコツです。
ピント合わせを助ける便利機能「ピーキング」
MFに慣れないうちは、ピントが合っているのか不安に感じるかもしれません。そんな時に役立つのが「ピーキング」機能です。
- ピントが合っている部分の輪郭に自動で色をつけて教えてくれる機能
- 赤、黄、青など、見やすい色を選択可能
- 拡大表示と組み合わせることで、より高精度なピント合わせが実現
この機能を使えば、マニュアルフォーカスへの苦手意識もきっとなくなるでしょう。
【Q&A】暗いところでのミラーレス一眼撮影に関するよくある質問

- Qマイクロフォーサーズ機は暗いところの撮影に不向きですか?
- A
センサーサイズが小さい分、フルサイズ機と比べると高感度ノイズの面では不利になります。
しかし、マイクロフォーサーズは非常に強力な手ブレ補正機構を持つ機種が多く、レンズを含めたシステム全体が小型軽量という大きなメリットがあります。
三脚を使わずに、より遅いシャッタースピードで撮影できるため、機動力を活かした暗所撮影では独自の強みを発揮します。
- QM(マニュアル)モードが難しく感じます。他に暗い場所で使える便利な撮影モードはありますか?
- A
はい、「A(Av)モード(絞り優先オート)」が非常に便利です。このモードでは、F値(絞り)を自分で設定すれば、最適なシャッタースピードをカメラが自動で決めてくれます。
暗所撮影では、まずF値を一番小さく設定して光を最大限取り込むのが基本なので、絞り優先モードを使えばシャッタースピードの調整をカメラに任せつつ、背景のボケ味などを自分でコントロールできます。
- Qカメラ本体とレンズ、暗所撮影のためにはどちらを優先して投資すべきですか?
- A
どちらも重要ですが、多くの場合「レンズ」への投資を優先する方が効果的です。特に、F値の小さい(明るい)単焦点レンズを1本持つだけで、暗い場所での撮影は劇的に楽になります。
カメラ本体の性能が良くても、レンズが暗ければ光を十分に取り込めません。まずは明るいレンズを手に入れ、それでも不満が残る場合にボディのステップアップを検討するのがおすすめです。
【まとめ】最高の1台で感動を記録!暗いところの撮影はミラーレス一眼で始めよう

「なぜ、暗いところで写真がうまく撮れないんだろう?」という素朴な疑問から始まったこの記事も、いよいよ最後です。
ミラーレス一眼が暗所に強い理由から、後悔しないための選び方、各メーカーの特徴、そして購入後すぐに実践できる撮影のコツまで、必要な知識はすべてお伝えしました。たくさんの情報に少し圧倒されたかもしれません。
でも、今のあなたなら、もう自信を持って自分に最適な一台を選び、使いこなせるはずです。あなたのカメラライフが、ここから豊かに始まることを願っています。
本記事の要点!暗所に強いカメラ選びの最終チェックリスト
最後に、この記事で最もお伝えしたかったカメラ選びの要点を、シンプルなチェックリストとしてまとめました。お店でカメラを触る時や、ウェブサイトを見比べる際に、ぜひ思い出してください。
- 暗所性能は「センサーサイズ」が最重要と心得る
- 予算が許すなら、はじめから「フルサイズ」を選ぶのが近道
- 暗闇でピントを逃さないAF性能も、妥協しないこと
- 最高の機材を手に入れても、基本設定の学習を怠らない
この4点を胸に、自信を持ってあなたの一台を選び抜きましょう。
あなたの使い方に合う「最強の1台」を再確認
この記事で一貫してお伝えしたいのは、もしご予算に余裕があるのなら、「ミラーレス一眼で暗いところを克服する」という目的において、最初からフルサイズ機を選ぶことが最も満足度の高い選択肢になるということです。APS-C機も素晴らしいカメラですが、センサーサイズに由来する暗所でのノイズ耐性や光の表現力には、明確な差が存在します。
もちろん、携帯性や初期投資を抑えたいという方も多いでしょう。その場合、APS-C機は非常に優れた選択肢です。しかし、それは「妥協」ではなく、「賢いスタート」と考えるべきです。そこで撮影の基礎と楽しさを学び、将来フルサイズにステップアップした時、その経験は必ず活きてきます。
最高のミラーレス一眼で、暗いところの撮影を心ゆくまで楽しもう
新しいカメラの購入は、決して安い投資ではありません。しかし、それは単なる機材への投資ではなく、未来の思い出を、最高の形で残すための投資です。
誕生日ケーキのロウソクの光、雨に濡れたアスファルトに反射する街の灯り。そんな感情豊かな光景を、スマホでは捉えきれません。
ミラーレス一眼、特に光を豊かに捉えることのできるフルサイズ機は、その一瞬を記録としてだけでなく、感動的な「作品」として残してくれます。さあ、あなたにとって最高のパートナーを手に、光と影が織りなす美しい世界へ、撮影に出かけましょう!



